ここ最近、介護うつという言葉をよく耳にするようになった。
介護による悩みやストレスからうつ状態になることで、自宅で介護をしている人のうち、4人に1人が介護うつだという結果も出ている。
しかし、これはまだまだ増えてくるのではないかと言われている。
同居している介護者で悩みやストレスがあるのは6割以上にもなり、肉体的、精神的にも大きな負担となっている。
特に介護サービスを使わずに付きっきりで介護をしているとか、介護がきっかけで仕事を辞めてしまった、周囲に相談できる人がいないといった状況の人は、介護うつになりやすいと言われている。

介護うつは治療すれば治る病気である。
軽度であれば1カ月から3カ月の治療期間で治るとされているが、中等度以上になると1年くらいかかることがあり、早期発見が望まれる。
介護うつにならないよう予防するのが一番なのだが、どんな予防方法があるのだろう。
それは、「がんばらない介護」をすることだ。
自治体などが行う介護支援サービスをどんどん利用する、介護を1人で抱えこまない、現状を受け入れる、介護される側の気持ちになって考える、そしてできるだけ楽な介護方法を考えることだ。
介護がつらいと感じたら、住んでいる自治体の地域包括支援センターに相談することだ。
介護していることを知られたくないという人もいるようだが、秘密は厳守されるので何の心配もない。
金銭的な不安がある場合は介護支援を利用し、介護サービスを受ければそれほど大きな負担をすることはないのだ。